看護師国家試験の合格率やボーダーライン、第107回試験の傾向と対策、正しい勉強方法を解説します。
試験についての知識を付けて、何から先に勉強するのが良いのかを知っておくと無駄なく国家資格合格に近づけます。勉強方法がわからない方もご覧ください。
看護師の国家試験の受験者数と合格率・ボーダーライン
看護師の試験を受ける方にとって、合格率やボーダーラインは大変気になります。看護師の国家試験における合格者数は毎年増加傾向にあります。合格率は大体90%ほどなので、大体の方が合格しているのが分かります。ボーダーラインは平均で63.4%ですが、これは年により開きがありますので、必ずこの点数が取れれば合格基準だと言うものはありません。
全体の受験者数も年々増加傾向にあり、去年の106回試験では約62,000人でした。ボーダーラインと合格率は合格発表日である3月26日に厚生労働省から発表されます。第107回の試験日は2月18日です。
試験会場は全国11カ所の会場で行われますので、すべての都道府県で受けられる訳ではありません。ボーダーラインの見方は、受験前の方は合格基準や必要な点数の参考にして、受験後の方は自分がどれだけの基準に達していたかを見ることができます。過去のデーターから自分が受験する年の合格基準などが予測できます。
【予想】107回目の看護師国家試験はどんな傾向になる?
過去に行われた看護師国家試験の傾向から第107回の試験の内容を予測してみました。
毎年似た傾向にあるのが特徴ですが、近年では今までにない傾向の問題が出題されているので、注目したい点です。
必修問題
健康支援と社会保障制度,基礎看護学は全体の点数の半分になっているので、まずはそこを押さえておきましょう。こちらは過去の看護師国家試験の内容を見てもあまり変わりはないので、107回も半分はこの分野だと思ってよいでしょう。
基礎看護学では輸血について一番配点が高くなっています。その他にも吸引や酸素療法なども高い配点になっています。健康支援と社会保障制度では介護保険制度の概要、保健師助産師看護師法が一番高い配点となっています。
過去の試験でもこの2つは絶対に外せない分野なので、基本だと思って苦手な点を潰しておきましょう。
こちらにも注目
一般、状況設定問題は成人看護学や老年看護学、母性看護学、小児看護学、精神看護学、在宅看護論、看護の統合と実践などが主に出題されています。細かい変更はありますが、過去の試験と大体同じ内容が出題されているので、看護師国家試験での傾向はそう大きな変わりはありません。
これらは過去問題を繰り返し解くことで点数が取れるでしょう。しかし、全く昔と同じと言う訳でもないので注意しなければならない点もあります。
人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進が出題
これまでの看護師国家試験では人体の構造と機能,疾病の成り立ちと回復の促進などはあまり出題されていませんでしたが、前回の試験でこれらが多く出題されました。この理由について厚生労働省は考え方や判断能力を問う問題を出すのが今の時代に合っているため、と答えています。
人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進は基礎的な問題なので、試験の際には基礎をしっかりと勉強しておくことが重要です。
看護師国家試験に合格するためにはどうすればいい?
せっかく看護師国家試験の勉強をしても勉強方法が間違っていたら何もなりません。まず何が大事なのかをハッキリとさせて効率良く勉強対策に取り組みましょう。
過去問題集の使い方
過去問はどれくらいまで過去のものが良いのかと悩んでしまいますが、基本的に5年前のものまで使うようにしましょう。その中でも優先するべきなのが、正解率が高い問題を必ず解けるようにしておくことです。
難しい問題、応用力が必要な問題にかかるのはその後でも良いでしょう。一般問題、状況設定問題よりも先に必修問題をクリアしておくのが効率的です。
過去問題集で勉強を始めるのは、3年生になってからと言う方が多いのですが、1年生のうちからしておくのがベストです。まだ分からない問題だらけですが、問題を目に触れておくだけでも効果が望めます。
模擬試験も重要
多くの看護学生の方が模擬試験を受けますが、その受け方や結果についてどう考えるかも合格への一歩です。模擬試験を受ける時から、これは本番だと思い問題を解く配分や時間に気を付けて取り組みましょう。その後結果が返ってきたら、そこから苦手分野が見えてきます。
しかし、模擬試験の結果が散々でどこが苦手なのかがわからない方も多いのが事実です。そのような場合はまず正解率が高い問題から優先して見直すようにしましょう。
正解率が高い問題は必修問題や基礎的なものが多いので、そこをしっかりと勉強することで基礎力が鍛えられます。
人体の構造と機能が苦手
配点や出題の多いものの中に人体の構造と機能があります。しかし、こちらが苦手で中々点数が上がらない方は多いようです。何が正常で何が病気なのかを理解しなくてはならない内容なので、まずは自分自身の生活に問題や勉強を置き換えて考えてみましょう。
そのときに体の中で起こっていることを考える癖を付けておくと、問題も理解しやすくなります。難しい、分からない問題は後回しになってしまいがちですが、人体の構造と機能は基礎的なことなので、固めておかなくてはなりません。